この記事の結論
この記事で決める3つ
最初に移すもの
二度書きの項目
受付に残す項目
7つ+満了日
道具の進み方
無料→有料
目次
  1. 受付で一番こたえているのは、後の二度書き
  2. 受付票に残す7項目と、満了日の確認欄
  3. 無料の道具から始め、有料システムへ移る順
  4. 有料システムを選ぶときに外さない3点
  5. 1か月で受付を切り替える進め方
  6. 受付の次は、電話とWeb入庫予約へ
  7. よくある質問

受付で一番こたえているのは、後の二度書き

朝いちで入庫が重なって、受付票の山が机に残る。あなたがいま手で書いている名前・連絡先・車両・依頼内容は、このあと見積書にもう一度、請求書にもまた書かれます。受付票そのものを速く書くより、この後ろの書き写しを消すほうが、店全体では軽くなります。受付の電子化を「受付の手間を減らす話」だと考えると、効きめを見誤ります。

そこで受付の電子化で最初に選ぶのは、受付の入力そのものではなく「後工程へ渡る項目」です。受付で一度入れた内容が、見積と請求にそのまま渡れば、転記ミスと書き写しの時間がまとめて減ります。あなたが受付で1分余計に入力しても、見積担当が同じ内容を打ち直さずに済むなら、店全体では時間が浮きます。

受付票に残す7項目と、満了日の確認欄

電子に移すといっても、いまの受付票の全部をそのまま画面にする必要はありません。後工程に渡せて、抜けを防げる項目だけ残します。整備の入庫受付で要るのは、次の7つです。

項目 残す理由
受付日時 預かりの順番と引き渡しの目安が立つ
名前・連絡先 連絡と、過去の入庫履歴のひもづけに使う
車両(車名・登録番号) 見積・整備記録・請求のすべてが車両でつながる
入庫の理由 車検・点検・修理・持ち込みで段取りが変わる
預かりか待ちか 場内の置き場と作業の優先順を決める
引き渡し予定 お客さまへの約束。遅れの連絡もここを見る
受付担当 聞いた内容の確認先がはっきりする
車検の満了日は、別に確認欄を持っておく。2023年1月からの電子車検証では、車検の有効期間(満了日)が券面ではなくICタグの中に記録される形になりました。受付で車検証を見ても満了日がすぐ目に入らないため、閲覧アプリで読んだ満了日を書き留める欄を受付に足すと、案内の抜けを防げます。

この7項目に満了日を加えた形を、まず紙のまま整えてから電子に移すと、画面づくりで迷いません。いまの受付票に項目が多すぎるなら、後工程で誰も使っていない欄を先に削ると、入力が軽くなります。

無料の道具から始め、有料システムへ移る順

受付の電子化は、最初から有料の管理システムを入れなくても始められます。お金をかける前に、無料で使える道具で受付の形を固めるほうが、後の移行が軽くなります。受付の規模に合わせて、次の順で考えます。

段1: 表計算ソフトの共有ファイル

無料のクラウド表計算で受付一覧を1枚作り、店の数人で同時に開きます。受付の7項目を列にして、入った順に行を足すだけです。検索と並べ替えができるので、紙のファイルを繰るより速く前回を呼び出せます。

段2: 無料フォームで受付入力を分ける

受付の入力を無料のフォームにして、回答が表計算へたまる形にします。受付の人が決まった項目を選ぶだけになり、書き漏れと読めない手書きが減ります。お客さまにスマホで入れてもらう使い方もできます。

段3: 有料の整備・顧客管理システム

受付から見積・整備記録・請求までを1つでつなぎたい、車検の満了日で自動の案内を出したい、となったら有料システムへ移ります。段1・2で受付の項目と流れが固まっていれば、移すデータと運用がはっきりしているぶん、定着が速くなります。

費用が気になって有料システムに踏み切れないなら、IT導入補助金が使える場合があります。通常枠では、補助率が2分の1以内(最低賃金近傍で雇用しているなどの条件を満たすと3分の2以内)、補助額は5万円から450万円です。受付だけでなく見積・請求・会計まで含めて入れるときの、費用の見方の一つになります。

有料システムを選ぶときに外さない3点

整備・顧客管理のシステムは数も種類も多く、機能の一覧で比べ始めるときりがありません。受付の電子化を軸に選ぶなら、見るのは次の3点です。

受付を10台ぶん実際に入れてみると、この3点ははっきりします。お試し期間があるなら、画面を眺めるのではなく、本番の受付を入れて確かめてください。

1か月で受付を切り替える進め方

受付の電子化は、1か月だけ区切って試すと、合わなかったときに引き返せます。受付は店の入口なので、ここで止まると全部が止まります。並行で動かして、戻れる道を残しながら進めます。

1週目: 紙と電子を並行で動かす

これまでの受付票を残したまま、電子の受付も同時に動かします。最初の数日は二度になりますが、戻れる安心を確保するためです。受付の人がどこで詰まるかも、ここで見えます。

2〜3週目: 電子を主にして、紙は控えに回す

入力に慣れてきたら、電子の受付を主にして、紙は控えに回します。この時点で受付の人に「入力は増えていないか」「前回を呼び出す時間は減ったか」を一言聞きます。

4週目: 続けるか決める

1か月使って、受付が「前より楽」と言うなら続けます。「手間が増えた」なら合っていないので、項目を削るか別の道具に替えます。ここで無理に続けないことが、次の工程への信頼につながります。

受付の次は、電話とWeb入庫予約へ

受付の電子化が片づいたら、同じやり方で次の工程に広げます。受付の入力先が1つにまとまっていると、電話で入った予約や問い合わせも、そこに起こせます。電話で聞いた名前・車両・希望日を受付の入力にそのまま書き、来店時につなげれば、電話と来店で受付が二重にならずに済みます。

さらに進むと、お客さまがWebから入庫予約を入れる形になります。受付の項目がすでに固まっていれば、Webの予約画面に同じ項目を並べるだけで、入った予約がそのまま受付の一覧にたまります。受付を最初に電子化しておくと、電話の記録もWeb予約も、後から無理なく足せます。逆に受付が紙のままだと、予約を入れても結局は手で受付票に書き写すことになり、二度書きが戻ります。

自店の受付の、どこから電子にするか相談したい

受付票の項目・無料の道具での始め方・有料システムへの移り方。自店の入庫の流れに合わせて、どこから手をつけると効きめが大きいか相談を受け付けます。

相談する(準備中)

お問い合わせ窓口は近日開設します。

よくある質問

受付の電子化は、まず何から始めればいいですか。
受付票に記入した内容のうち、後の見積や請求にもう一度書き写しているものから電子に移すと効きます。名前・連絡先・車両・依頼内容を一度入れたら、見積と請求にそのまま渡る形にします。これで二度書きと転記ミスがまとめて減ります。
いきなり有料の管理システムを入れたほうが早いですか。
受付の電子化だけなら、表計算ソフトや無料のフォームでも始められます。複数人で同じ受付を同時に触る、車検の満了日で抜けを出したくない、店の外からも入力したい、という場面が出てきたら、有料の管理システムが向いてきます。先に無料の道具で受付の形を固めてから移すと、移行が軽くなります。
受付票には何の項目を残せばいいですか。
受付日時・お客さまの名前と連絡先・車両(車名と登録番号)・入庫の理由・預かりか待ちか・引き渡し予定・受付担当の7つがそろえば、後工程に渡せます。電子車検証では車検の満了日が券面ではなくICタグの中にあるため、満了日の確認欄を別に持っておくと、案内の抜けを防げます。
電話で入った予約や問い合わせの受付はどうしますか。
電話の受付も、来店の受付と同じ入力先に1本化すると探す手間が減ります。電話で聞いた名前・車両・希望日を受付の入力にそのまま起こし、後で来店時につなげます。受付の電子化が片づいたら、次の工程として電話の記録やWebからの入庫予約に広げると無理がありません。
参考(2026年6月4日 取得)