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自家用乗用(1年点検)
記載の日から2年
事業用・貨物(3か月点検等)
記載の日から1年
電子保存の解禁
2025年7月8日改正
出典: 自動車点検基準 第4条 / 国土交通省 報道発表(2026-06-04 取得)
目次
  1. あなたの店の車は、2年か1年か
  2. 条文で確かめる、起点は「記載の日から」
  3. 特定整備記録簿は別物、こちらは2年
  4. 2025年7月に解禁された電子保存で満たすこと
  5. 捨てる日付をどう管理するか
  6. 監査と車検で求められたとき、すぐ出せるか
  7. よくある質問

あなたの店の車は、2年か1年か

「記録簿って結局、何年残せばいいんだ」。古い記録簿で棚が膨らんできて、捨てていいのか迷う。まずここから片づけます。保存年数は一律ではなく、車の使い方で2つに分かれます。あなたの店に入る車を、この分かれ目に当てはめてください。

分け方は点検の周期です。1年に1回の点検が義務の車は2年、3か月や6か月ごとに点検する車は1年。下の表で、よく入る車種を確かめてください。

車の区分 定期点検の周期 記録簿の保存年数
自家用乗用車(5ナンバー・3ナンバー等) 1年ごと 2年
自家用の小型貨物車(4ナンバー軽以外) 6か月ごと 1年
事業用の車(緑ナンバーのバス・タクシー・トラック等) 3か月ごと 1年

分かれ目は「点検が1年に1回かどうか」です。1年点検の自家用乗用だけが2年、それ以外は1年と覚えると外しません。店に複数の区分が混ざるなら、後で出てくるとおり、長いほうの2年に合わせて残すのが手間が少ない決め方です。

条文で確かめる、起点は「記載の日から」

年数を決めているのは自動車点検基準の第4条です。条文は「その記載の日から」と起点まで言い切っています。点検した日でも車検を通した日でもなく、記録簿に書き込んだ日から数えます。ここを取り違えると、まだ義務の期間内なのに捨ててしまう事故につながります。

道路運送車両法の第49条が、記録簿を備え付け、記載し、保存することそのものを義務として定めています。年数の中身は点検基準に、義務の根っこは車両法に、と二段になっている形です。年数だけ覚えていると「なぜ残すのか」を聞かれたときに答えに詰まるので、この二段だけは押さえておくと、お客さんやスタッフへの説明がぶれません。

「点検の日」でなく「記載の日」から数える。同じ日に記入すれば差は出ませんが、点検から記入が数日空くなら、起点は記入した日です。日付の打ち間違いは、捨ててよい時期の判断をまるごと狂わせます。

特定整備記録簿は別物、こちらは2年

もう一つ、混ざりやすい記録簿があります。特定整備記録簿です。これは以前の分解整備記録簿にあたるもので、ブレーキや原動機など重要な部分の整備を、認証工場や指定工場が行ったときに作ります。日々の点検整備記録簿とは様式も役割も別で、保存年数は記載の日から2年です。

厄介なのは、保存年数が片方は1年・2年、もう片方は一律2年、という点です。同じ棚に一緒に入れておくと、後から「これはどっちの記録簿だったか」で迷い、まだ残すべき2年のものを1年で捨てる、あるいはその逆が起きます。整備の種類で置き場所を分けておくと、捨てる時期の判断がそのまま分けられて安全です。

2025年7月に解禁された電子保存で満たすこと

長く、記録簿は紙で持つことが前提でした。整備工場の側はすでにシステムでデータを持っているのに、お客さんには紙で渡すという二重の手間が残っていたわけです。これが2025年7月8日の改正で変わりました。点検整備記録簿の備付けと作成を、紙に代えて電子の記録で行ってよいことになりました。

ただし「データにしてどこかに入れた」だけでは保存になりません。改正が求める条件は、おおむね次の形です。

条件1: 直ちに、はっきり読める状態で出せる

求められたときに、スマホやパソコンの画面にすぐ、明瞭に表示できること。探し出すのに何分もかかる入れ方では、この条件を満たしません。

条件2: 紙にも起こせる

画面に出すだけでなく、必要なときに書面として印刷できること。表示と印刷の両方ができて、初めて紙の代わりとして認められます。

つまり電子保存の肝は、保管ではなく「すぐ出せること」です。あなたの店ですでに業務管理のシステムを使っているなら、記録簿の画面をその場で見せられて印刷もできるか、まずそこを試してください。これが満たせるなら、紙の控えを別に持つ二重管理をやめられます。記録簿を紙で探すのに時間がかかっている店ほど、電子に移す効きめが大きく出ます。

捨てる日付をどう管理するか

年数を正しく覚えても、実際に困るのは「いつ捨てていいか」を1枚ずつ確かめる手間です。区分ごとに1年と2年が混ざると、毎回めくって判断することになります。ここは決め方を一本にすると楽になります。

決め方A: いちばん長い2年に全部そろえる

店に入る車種が混ざっているなら、すべて2年残すと決めます。1年でよいものも2年置くぶん場所は要りますが、捨てる判断が「記載から2年経ったか」の一本になり、めくって区分を確かめる手間が消えます。

決め方B: 区分ごとに棚や色を分ける

事業用の車が多く、保管場所を抑えたいなら、1年の車と2年の車で棚や表紙の色を分けます。電子で持つなら、登録の区分で1年・2年のフォルダを分けておけば、期限の来たものだけまとめて見られます。

場所に余裕があるなら決め方Aが手間は最少です。台数が多く保管を切り詰めたいなら決め方Bが向きます。どちらにしても、判断の基準を「車種ごとに毎回考える」から「決めた一つのルールに当てはめる」へ移すのが、迷いを減らす要です。

監査と車検で求められたとき、すぐ出せるか

保存の本当の目的は、棚に置くことではなく、求められたときに出せることです。緑ナンバーの車を扱う店なら、運輸支局の監査で記録簿の保存はまず見られる書類です。抜けがあれば指摘の対象になります。自家用でも、車検や下取りの場面で整備の履歴を示せると、お客さんへの説明に重みが出ます。

あなたの店で一度、こう自問してください。「いま監査が来て、特定の1台の去年の記録簿を出して、と言われたら、何分で出せるか」。これに即答できないなら、年数を正しく守っていても、保存の目的を満たせていません。紙で探すと時間がかかる店ほど、電子に移して検索で出せる状態にしておく価値があります。紙のまま続けるか電子に移すかは、それだけで一度立ち止まって決めるだけの分かれ道です。

記録簿の保存、自店のやり方で迷ったら

2年か1年か、紙のままか電子に移すか。自店に入る車種と保管の事情に合わせて、外さない決め方の相談を受け付けます。

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お問い合わせ窓口は近日開設します。

よくある質問

点検整備記録簿は何年保存すればいいですか。
保存年数は車の使い方で分かれます。自家用乗用車のように1年ごとの点検が義務の車は、記載した日から2年です。3か月や6か月ごとに点検する事業用の車や自家用の貨物車などは1年です。自動車点検基準の第4条が、記載の日からと起点まで決めています。迷ったら長いほうの2年に合わせておけば、どの車でも足ります。
記録簿を電子で保存してもいいですか。
2025年7月の改正で、点検整備記録簿を紙でなく電子の記録で備え付け、作成することが認められました。ただし、求められたときに直ちにはっきり読める状態でスマホやパソコンの画面に出せて、紙にも起こせることが条件です。読み出せないクラウドに入れただけ、では保存したことになりません。
特定整備記録簿の保存年数も同じですか。
別物です。特定整備記録簿は、かつての分解整備記録簿にあたるもので、認証工場や指定工場が作ります。こちらは記載の日から2年保存します。日々の点検整備記録簿とは様式も保存の起点も別なので、まとめて1か所に置くと探すときに混ざります。整備の種類で分けて持つほうが安全です。
保存していないと罰則はありますか。
記録簿の備付け・記載・保存は道路運送車両法第49条で義務づけられています。事業用の車では運輸支局の監査でまず確認される書類で、抜けがあると指摘の対象になります。自家用でも、車検や下取りのときに整備の履歴を示せないと、お客さんへの説明が弱くなります。罰則の有無より、求められたときにすぐ出せる状態を保つことが先です。
参考(2026-06-04 取得)