なぜ最初の一画面で帰られるのか

地図や検索からあなたの店のホームページにたどり着く人は、たいがい急いでいます。「車検をどこに頼もう」「この異音は見てもらえるか」と困っていて、いくつかの店を順に開いては数秒で見比べています。そのとき最初に見える一画面で「自分の店だ」と思えなければ、読み手はためらわず次の店に移ります。

この速さは数字にも出ています。Googleの調べでは、スマホでページの表示に3秒以上かかると53%が離れ、表示が1秒から3秒に延びるだけで直帰は32%増え、1秒から5秒なら90%増えます。表示の遅さで文字が出る前に閉じられるうえに、出たあとの一画面が刺さらなければ、さらに帰られます。最上部は、この二つの関門を続けて越えてもらう場所です。

スマホの一画面は思うより狭い

今、あなたの店を探す人のほとんどはスマホで見ています。総務省の調べでは、端末別のインターネット利用率はスマホが72.9%でパソコンの47.4%を上回ります。ところがホームページはパソコンの広い画面で作り、確認もパソコンで済ませがちです。その結果、パソコンでは一画面に収まっていた屋号や電話が、スマホでは下に押し出され、最初の一画面が大きな写真とロゴだけになります。

スマホの最初の一画面は、縦に短い小さな窓だと考えてください。そこに入る情報は限られます。だから「全部見せる」のではなく、「最初の窓に何を残すか」を選ぶ作業になります。次の章で、その窓に積む4点を順に決めます。

最上部に出す4点と置く順番

最上部に出すのは、読み手が「自分の店か」を確かめるための事実です。装飾ではありません。上から次の順で積みます。

順番出すものなぜそこに置くか
屋号+地名(○○市の△△自動車)何の店でどこにあるか。読み手が真っ先に確かめる。地名は検索した言葉とも合う
扱う仕事(車検・整備・板金など)「車検を頼みたい」人に、ここで頼めると一目で伝える
選ぶ理由を一言(地域最短/代車無料 など)近隣の店と並べて見られている。一行で違いを示す
電話番号+予約ボタン整備・車検は電話で頼みたい人が多い。同じ画面からそのまま電話できる

③の選ぶ理由は、盛った言葉ではなく事実だけにします。書けることがなければ②までで十分です。④の電話番号は、スマホでタップすればそのまま発信できる形にし、メニューの奥に隠さず屋号のすぐ近くに大きく置きます。困っている人は、迷いが消えた瞬間にその場でかけられる入口を探しています。

大きな写真を一番上に置く前に

制作会社にまかせると、一番上に店の外観や作業風景の大きな写真が来ることがよくあります。写真そのものは安心材料になります。ただ、写真だけが最上部を占めて文字が下に隠れると、読み手は何の店かを確かめられません。

写真を最上部に使うなら、その上か中に屋号・地名・車検・電話の文字を重ねます。こうすれば、写真の読み込みを待たずに用件が伝わります。重い画像は表示も遅くし、3秒の関門に引っかかります。スマホで撮った軽い写真でよいので、容量を抑えて、文字と一緒に出すことを優先します。

最上部に置きがちで、後回しでよいもの

代表あいさつ、長い会社の歴史、大きく流れるスライド写真、抽象的なキャッチコピー(「あなたのカーライフに寄り添う」など)。これらは読み手が「自分の店か」を確かめる助けになりません。下のほうへ移し、最上部は事実4点に明け渡します。

表示の速さも最上部の一部

どれだけ最上部の中身を整えても、表示が遅ければ読み手は文字を見る前に帰ります。前に触れたとおり、3秒以上で53%が離れます。速さは「見た目」ではなく、最上部が機能するかどうかを分ける土台です。

店主が手をつけられる範囲は次のあたりです。画像の容量を抑える、自動で流れる大きなスライドを止める、使っていない飾りの仕組みを外す。GoogleのPageSpeed Insightsという無料の診断で、自分のトップが何秒で表示されるかを測れます。遅ければ、まず重い画像から軽くします。スマホでの崩れもあわせて直す順は、反応のないホームページ ― 整備・車検店が直す4点にまとめました。

今日やること ― 自分のスマホで確かめる

難しい道具は要りません。客になったつもりで、自分のスマホで自店のトップを開いてください。

今日やる5分の点検
  1. 自分のスマホでトップを開き、指でスクロールせずに見える範囲を確かめる。
  2. その一画面に、屋号・地名・車検(扱う仕事)・電話の4点がそろっているか見る。
  3. 足りないものを、その日のうちに最上部へ文字で足す。電話はタップで発信できるか確認する。
  4. 大きな写真で文字が隠れていれば、文字を上に重ねるか、写真を下げる。
  5. PageSpeed InsightsにトップのURLを入れ、表示が何秒かを測る。遅ければ重い画像から軽くする。

この5分で、来た人が最初の一画面で何を見ているかが分かります。あとは最上部の4点を保ち、写真と表示速度を整えるだけ。同じアクセス数でも、最初の一画面で「自分の店だ」と伝われば残ってもらえます。お金をかけずに直帰を減らせる、いちばん手前の直しがここです。

よくある質問

ファーストビューには何を出せばいいですか。
スマホで開いた最初の一画面に、屋号、地名、扱う仕事(車検・整備など)、電話番号の4点を入れます。読み手は最初の数秒で「ここは自分の探している店か」を判断するので、何の店でどこにあるかを画像ではなく文字で先に伝えます。きれいな外観写真や会社理念より、この4点が先です。
大きな看板画像を一番上に置くのはだめですか。
画像が重いとスマホで表示が遅れ、文字が出る前に閉じられます。Googleの調べでは、表示に3秒以上かかると53%が離脱します。画像を使うなら容量を軽くし、その上か中に屋号・地名・車検・電話の文字を重ねて、画像の読み込みを待たずに用件が伝わるようにします。
電話番号は最上部に出すべきですか。
整備・車検は電話で予約や相談をしたい人が多いので、最初の一画面にタップで発信できる電話番号を置きます。スマホからのインターネット利用がパソコンを上回る今、メニューの奥に隠さず、屋号のすぐ近くに大きく出すと、迷っている人がそのまま連絡に進みます。
ファーストビューを直せば直帰率は下がりますか。
最上部で「自分の店だ」と伝われば下にスクロールしてもらえ、直帰は減ります。ただし表示の速さ、スマホでの崩れのなさ、その先の料金や流れの分かりやすさもそろって効きます。まず最上部の4点と表示速度から直し、GA4の直帰率を月ごとに見て、下がったかを数字で確かめます。
出典(取得日:2026年6月4日)
  1. Google Developers Japan「モバイルページのスピードに関する新たな業界指標」(表示に3秒以上で53%が離脱、1秒→3秒で直帰率32%増、1秒→5秒で90%増。世界126カ国・90万超のページが対象)
    https://developers-jp.googleblog.com/2017/03/new-industry-benchmarks-for-mobile-page-speed.html
  2. 総務省「令和6年版 情報通信白書」情報通信機器・端末(端末別のインターネット利用率:スマートフォン72.9%、パソコン47.4%)
    https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r06/html/nd21b120.html
  3. 一般財団法人 自動車検査登録情報協会「わが国の自動車保有動向」(2025年3月末現在。乗用車の平均車齢9.44歳で33年連続上昇)
    https://www.airia.or.jp/publish/statistics/trend.html

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