まず決める ― ホームページに何をさせたいか
自作か外注かを比べる前に、あなたが決めることが一つあります。ホームページに何をさせたいか、です。ここがあいまいなまま手段を比べると、必要のないものに払うか、足りないもので止まるかのどちらかになります。求めるはたらきは、おおよそ次の段階で重くなります。
| ホームページに求めるはたらき | 向く手段 |
|---|---|
| 看板の代わり。店名・場所・電話・営業時間が載っていればいい | 自作で十分 |
| 車検や整備のサービスと料金の目安を見せ、問い合わせを受けたい | 自作でも可。写真と文章しだい |
| 「地域名 車検」の検索で見つけてもらい、新規を呼びたい | 外注が有利 |
| ネット予約を受け、電話以外でも入庫を取りたい | 外注が有利 |
| スタッフや作業の様子まで見せ、店の人柄で選ばせたい | 外注が有利。自作でも作り込めば近づく |
多くの店は、最初は上の2行で足ります。スマホで近所の店を探す人は増え続けていて、世帯のスマートフォン保有は9割を超えています。その人が見て困らない情報が載っていれば、看板としての役目は果たせます。下の3行が欲しくなったときが、外注を考える入口です。
自作が向く店、向かない店
自作ツール(ペライチ、Wix、Jimdoなど)は、用意された型に文字と写真を入れれば、その日のうちに公開できます。最大の利点は費用です。月額の利用料だけで、初期につくる費用はほぼかかりません。中身を自分で握れるので、料金を変えたら自分で直せます。
一方で、つくる時間はあなたの時間です。整備業は人手が薄く、JASPAの調べでは整備要員1人あたりの年間整備売上は1,562万円。その時間をホームページに回すと、現場が一人減ります。自作の「無料」が割高に転ぶのは、ここです。向き不向きを分けると次のようになります。
- 自作が向く店:まず看板として出したい。料金や情報を自分でこまめに直したい。月数千円の利用料に収めたい。文章や写真を自分で用意できる。
- 自作が向かない店:現場が忙しくページづくりの時間が取れない。ネット予約を受けたい。検索で新規を取りにいきたい。デザインや写真に自信がなく、見せ方で差をつけたい。
外注が向く店、向かない店
外注は、つくる手間と専門の知恵を業者に渡す選び方です。検索で見つかりやすいつくり、ネット予約の組み込み、スマホでの見やすさ、写真の撮り方まで任せられます。あなたは現場に集中できます。費用は、つくる初期費用と、その後の更新・保守の費用がのります。金額は中身で大きく動くので、相場の見方は制作費の記事にまとめました。
注意したいのは、外注すれば中身まで埋まるわけではないことです。あなたの店の強み、料金の見せ方、載せる写真は、結局あなたから渡すものです。ここを業者任せにすると、よそと変わらないページになります。外注の向き不向きは次のとおりです。
- 外注が向く店:現場が忙しく自分の時間が取れない。ネット予約や地域検索で新規を本気で取りたい。写真や見せ方で店の人柄を伝えたい。長く使う土台をきちんとつくりたい。
- 外注が向かない店:まだ何を載せるか固まっていない。月々の保守費を出す余裕がいまはない。とりあえず看板があればいい。自分で直せないと不安だ。
外注へ動く分かれ目
自作で出したあと、次のどれかに当てはまったら、外注を考える線に入っています。当てはまる数が多いほど、自作の手間より外注のほうが安くつきます。
| 分かれ目 | 自作のまま起きること | 外注で変わること |
|---|---|---|
| ①看板から集客へ目的が変わった | 情報は載るが、検索で見つけてもらえない | 検索で見つかるつくりで新規の入口になる |
| ②自分で直す時間が取れない | 古い情報のまま放置され、逆効果になる | 更新を任せ、現場に時間を戻せる |
| ③ネット予約・地域検索を取りたい | 電話頼みで、夜間や休日に取りこぼす | 予約の仕組みと検索対策を組み込める |
| ④更新を続ける体制がない | つくって終わり、半年で止まる | 保守の中で直し続けられる |
逆に、4つのどれにも当てはまらないなら、いまは自作のままで足ります。外注は、欲しいものがはっきりしてから動くほど、無駄な費用を払わずにすみます。
まず自作、次に外注 ― 回り道しない順番
自作と外注は二択ではなく、順番でつながっています。先に自作で1ページ出すと、自店に何が要るかが手を動かしながら分かります。載せる内容、料金の見せ方、使う写真。これらは自作で書きためたものを、そのまま外注に渡せます。
「自作したものを外注に引き継げるか」とよく聞かれますが、ページの仕組み自体はつくり直しになることが多いです。ただし、固めた中身は引き継げます。だから自作の時間は無駄になりません。むしろ、中身が決まっているほど外注は早く安く仕上がります。順番をまとめると、こうなります。
地図に出ていない・口コミが薄いなら、ホームページより先にGoogleビジネスプロフィールを直すほうが安く早く効きます。地図は近くで今すぐ頼みたい人が確かめる場所、ホームページは料金や流れをじっくり見て決める場所。役割が違うので、無料の地図を整えてから自作のページに進むと回り道になりません。Googleマップの手入れにまとめてあります。
今日やること ― 1ページ出す
迷っている時間がいちばんもったいないので、まず手を動かします。自作ツールの無料プランで、1ページだけ公開してください。完璧でなくていい。出してみて初めて、自店に何が足りないかが見えます。
- 店名・住所・地図・電話番号(タップで発信できるか確認)。
- 車検・点検・整備など、扱うサービスと料金の目安。
- 店構え・ピット・スタッフの写真を数枚(スマホ撮影でいい)。
- 営業時間と定休日、問い合わせの方法。
- 出したあと、客の目で見て「足りない」と思ったものをメモする。
このメモが、外注を考えるときの発注書になります。足りないものが「予約」「検索で出たい」「見せ方」に及んだら、4つの分かれ目に入った合図です。自作で内容を固めてから外注に進むのが、いちばん安く、後悔しない道です。反応が出ないと感じたら、直す場所は反応のないホームページの記事で点検できます。
よくある質問
ペライチやWixで自作すれば、外注はいらないですか。
自作と外注で、料金はどれくらい違いますか。
自作したホームページを、あとから外注に引き継げますか。
ホームページより先に、Googleマップを直すべきですか。
- 総務省「令和6年 通信利用動向調査報告書(企業編)」(自社ホームページの開設率は企業全体で93.2%。ただし調査対象は従業者100人以上の企業が中心で、小規模事業者の実態はこれより低い)
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/pdf/HR202400_002.pdf - 総務省「令和5年 通信利用動向調査報告書(世帯編)」(世帯のスマートフォン保有割合90.6%)
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/pdf/HR202300_001.pdf - 一般社団法人 日本自動車整備振興会連合会(JASPA)「令和6年度 自動車特定整備業実態調査結果の概要」(事業場9万2,384・総整備売上6兆2,561億円・整備要員1人あたり年間整備売上1,562万7,000円)
https://www.jaspa.or.jp/Portals/0/resources/jaspahp/member/data/pdf/R06jittaityousa.pdf
自作か外注か、相談する
「うちは自作のままでいいか、そろそろ外注すべきか見てほしい」「自作で出した1ページを点検してほしい」など、ホームページの悩みを受け付けます。
相談する(準備中)お問い合わせ窓口は近日開設します。