「全部やり直す」か「何もしない」かの罠

作り直すか迷うとき、頭の中は二択になりがちです。数十万円かけて丸ごと作り直すか、面倒だから今のまま放っておくか。この二択にすると、金額の重さに負けて「今は無理」で止まり、古いホームページがまた1年残ります。

抜けているのは、その間にある「直すところだけ直す」という道です。スマホで読めて、電話と予約の入口があり、料金と営業時間が今のものなら、見た目が少し古くても問い合わせは取れます。逆に、この土台が欠けていると、どれだけ見た目を新しくしても問い合わせは増えません。だから最初に見るのは、デザインの古さではなく土台の3点です。

分かれ目はスマホ表示で見る

作り直すか部分修正かの分かれ目は、まずスマホで決まります。いまホームページを開く人のほとんどがスマホだからです。総務省の令和7年版 情報通信白書によると、個人がインターネットを使う端末はスマートフォンが74.4%で、パソコンの46.8%を27.6ポイント上回ります。スマホで読めないホームページは、見られる前に閉じられます。

検索でも同じです。Googleは2023年10月末に、スマホ向けの中身を基準に検索順位を判断する仕組みへ完全に切り替えたと公式に説明しています。スマホで崩れて読めないホームページは、検索でも不利になります。

そこで、あなたのスマホで自店のホームページを開いて、次を見てください。

スマホで見るところ大丈夫な状態当てはまると…
文字の大きさ拡大しなくても本文が読める指で広げないと読めない → 作り直し寄り
横のはみ出し画面の幅に収まっている横スクロールが出る・はみ出す → 作り直し寄り
ボタンの押しやすさ電話・メニューが指で押せる小さくて押せない → 作り直し寄り
表示の速さ数秒で開くいつまでも開かない → 作り直し寄り

この4つがおおむね大丈夫なら、土台は生きています。足りないのは情報や入口だけなので、部分修正で間に合います。逆に文字が読めない・横にはみ出すなら、古い作り方のままで直しきれないことが多く、作り直し側に傾きます。

部分修正で足りるとき ― 足す・書き直す

スマホで最後まで読めているなら、次を直すだけで問い合わせは増えます。どれも作り直しは要らず、いまのホームページに足す・書き直す作業です。

最初の画面で何を出すかの直し方は、反応の出るホームページに直す勘どころでまとめています。部分修正は安く速く、効きも早い。まずここで足りるかを確かめてから、作り直しを考えても遅くありません。

作り直しに進む合図 ― 土台が古いとき

部分修正で足りないのは、土台そのものが古いときです。次の3つのどれかに当てはまるなら、つぎはぎを重ねるより作り直したほうが、結局は安く済みます。

合図何が起きているか部分修正で直せるか
スマホで崩れて読めないパソコン時代の作り方のまま。文字が小さく、横にはみ出す難しい。土台から作り直す
自分で直せない・直す人がいない作った会社と連絡が取れず、更新が何年も止まっている難しい。直せる仕組みに入れ替える
仕組みが古く動きが不安古い土台で、表示が遅い・正しく開かないことがある難しい。新しい土台に載せ替える

逆に言えば、この3つに当てはまらないなら、まだ作り直さなくて大丈夫です。見た目が古いだけ、情報が古いだけ、入口が無いだけなら、部分修正で問い合わせは増えます。作り直しは、土台が直せないとはっきりしてから決めます。

費用は範囲で決まる ― 見積もりの取り方

作り直すと決めたら、次に気になるのは費用です。費用は作る範囲と作り方で大きく変わるため、相場を一つの数字では言い切れません。代わりに、迷わず決められる取り方があります。

見積もりで見るところ
  1. 直したい点を紙に書き出す。スマホ表示・問い合わせの入口・料金・写真など、いま不満な点を全部出す。
  2. 同じ会社に「部分修正」と「丸ごと作り直し」の2つの見積もりを並べて出してもらう。範囲が違うものを比べないため。
  3. 2つの差額を、車検や整備の入庫1台あたりの粗利で割る。何台で差額の元が取れるかが見える。
  4. 毎月かかる保守費があるかを必ず確かめる。作って終わりか、毎月いくらか続くかで負担が変わる。

見積もりを2つ並べると、作り直しが本当に必要か、部分修正で足りるかがその場で分かります。費用の中身の見方や相場の考え方は、ホームページ制作費はいくらが妥当かに整理しました。

今週やること ― 5分の自己点検

難しく考えず、まず自分のスマホで今の見え方を確かめます。お客さんになったつもりで開いてください。

今日やる5分の点検
  1. 自分のスマホで自店のホームページを開き、拡大せずに本文が読めるか・横にはみ出さないかを見る。
  2. トップに電話ボタンと予約・問い合わせの入口があるか、指で押せるかを確かめる。
  3. 車検料金・営業時間・定休日が今のものか。古ければ赤で印を付ける。
  4. 「地名 車検」で検索して自店が出るか。出たらトップの最初の画面で何の店か伝わるかを見る。
  5. 直せる点(情報・入口)と、直しにくい点(スマホで崩れる・更新できない)に分ける。

この5分で、直せる点と直せない点が分かれます。情報と入口だけなら部分修正、スマホで崩れて更新もできないなら作り直し。古さで決めず、スマホ表示と土台で決めるのが、無駄なく直す近道です。集客全体のどこから手をつけるかは、反応の出るホームページに直す勘どころとあわせて見てください。

よくある質問

古いホームページは丸ごと作り直すべきですか。
見た目が古いというだけなら、丸ごと作り直す必要はありません。まずスマホで開けるか、電話やネット予約の入口があるか、車検料金や営業時間が今のものかの3点を見ます。この3点を直して問い合わせが増えるなら部分修正で足ります。スマホで崩れて読めない、入口が一つもない、土台の仕組みが古くて直せない、のどれかに当たれば作り直しを考えます。
作り直すか直すかの分かれ目はどこですか。
分かれ目はスマホ表示です。総務省の調べでは個人のネット利用はスマートフォンが74.4%でパソコンを大きく上回ります。スマホで文字が小さく押せない、横にずれて読めないなら、部分修正では追いつかず作り直しが要ります。スマホで最後まで読めていて、足りないのが情報や入口だけなら部分修正で間に合います。
リニューアルの費用はどれくらい見ておけばよいですか。
費用は作る範囲と作り方で大きく変わるため、相場を一つの数字で言い切れません。判断のしかたは、まず直したい点を紙に書き出し、部分修正の見積もりと作り直しの見積もりを同じ会社に並べて出してもらうことです。差額と、入庫1台あたりの粗利を並べれば、何台で元が取れるかが見えます。費用の考え方はホームページ制作費の記事に整理しています。
今のホームページのどこから点検すればよいですか。
自分のスマホで自店のホームページを開くところから始めます。文字が読めるか、電話ボタンが押せるか、車検料金と営業時間が今のものかを順に見ます。次に「地名 車検」で検索して自店が出るか、トップの最初の画面で何の店か伝わるかを確かめます。直せる点と直せない点を分けると、部分修正で足りるか作り直すかがその場で決まります。
出典(取得日:2026年6月4日)
  1. 総務省「令和7年版 情報通信白書」インターネット(個人の端末別ネット利用率:スマートフォン74.4%、パソコン46.8%、差27.6ポイント。2024年)
    https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/nd21b120.html
  2. Google「モバイルサイトとモバイルファーストインデックス」Google Search Central(Googleはモバイル版ページを基準にクロール・インデックスする。2023年10月末に全サイトへの適用が完了)
    https://developers.google.com/search/mobile-sites
  3. 一般財団法人 自動車検査登録情報協会「わが国の自動車保有動向」(2025年3月末現在。乗用車の平均車齢9.44歳で33年連続上昇=古い車ほど車検・整備が増える背景)
    https://www.airia.or.jp/publish/statistics/trend.html

作り直しか部分修正かを相談する

「自店のホームページがスマホでどう見えるか見てほしい」「作り直すべきか部分修正で足りるか迷う」など、集客の悩みを受け付けます。

相談する(準備中)

お問い合わせ窓口は近日開設します。