うちの客はInstagramを見ているのか

最初の不安はここでしょう。「うちの車検客は40代から上で、Instagramなんて見ていない」。ところが数字を見ると、その前提は崩れます。総務省の令和6年度の調査では、Instagramの利用率は40代で約67%、50代で約53%、30代は約71%です。LINEに至っては全体で94.9%、60代でも91.1%が使っています。

Meta広告はInstagramだけでなくFacebookにも同じ予算で配信されます。Facebookは40代以上の利用が厚く、LINE経由でつながっている層も含めれば、車検・整備の中心である40〜60代の多くにあなたの広告が届きます。「見ていない」のではなく、年代で配信先を絞れば、見ている人にだけ出せます。

年代Instagram 利用率整備・車検の客として
30代約71%初回車検・ファミリーカーの層。多くが日常的に見る
40代約67%車検・点検の中心。3人に2人が見ている
50代約53%半数が利用。Facebookと合わせれば届く
60代約35%Instagramは3割だが、LINEは91%。媒体を選べば届く

つまり、客層の不安だけで止まる必要はありません。次は「誰に、どこへ」を絞る話です。

どこまで絞れるか ― 半径1kmという単位

整備・車検店の客は、ほとんどが店の近くに住む人です。全国に広告を出しても意味がない。Meta広告は、ここをきれいに絞れます。地図に店のピンを置き、その中心から半径を1kmから80kmまで指定できます。店から半径3〜5kmだけに出し、それより遠い人には出さない、という設定がそのままできます。

絞り方の目安は立地で変わります。都市部のように人口が密なら半径3kmでも届く相手は十分にいます。郊外で車移動が前提の商圏なら、半径5〜10kmまで広げて来店できる範囲をカバーします。広げすぎると、来ない遠方の人にも費用がかかるので、まずは狭めに置いて様子を見るのが安全です。

商圏に合わせる、が肝心

半径を決めるとき、実際の来店客がどこから来ているかを思い出してください。車検の予約台帳や領収書の住所を10〜20件見れば、おおよその商圏が分かります。その範囲に合わせて半径を引くのが、無駄打ちをなくす一番の近道です。

何を見せるか ― 用件を1つに絞る

広告で一番やりがちな失敗が、あれもこれも詰め込むことです。「車検も板金もタイヤも保険も」と並べると、見た人は自分ごとに感じられません。広告は1本につき用件を1つに絞ります。今この時期に近所の人が困っていることを1つ選びます。

用件を絞ると、誰に出すかも自然に決まります。スタッドレスの広告なら、雪の前に60代も含めて広めに。初回車検の案内なら30〜40代に。広告の中身と配信先がそろうと、同じ予算でも反応が変わります。

いくらまでで出すか ― 1日上限の決め方

SNS広告のいいところは、予算に上限を決められることです。1日数百円から設定でき、決めた金額を超えて使われることはありません。チラシのように「1回で数万円が消える」緊張がないので、小さく始めて確かめられます。

最初の出し方は、1日500〜1,000円を2週間です。たとえば1日700円なら2週間で約1万円。この範囲で、何件の問い合わせがあったかを見ます。いきなり大きく出して様子を見るのではなく、効くと分かってから増やすのが、お金を失わない順番です。

最初の予算の決め方(例)
  1. 1日の上限を決める:まずは500〜1,000円。チラシ1回分の費用を日数で割っても目安になります。
  2. 期間を決める:2週間。短すぎると判断できず、長すぎると無駄が出ます。
  3. 合計を確かめる:1日700円×14日=約1万円。この1万円で何件つながるかを見ます。
  4. 効いたら増やす:問い合わせが見合えば、同じ設定のまま予算を上げます。

何で良し悪しを測るか ― 1件あたりの費用

広告を出したら、表示回数や「いいね」の数で一喜一憂しがちです。けれど整備・車検店が見るべき数字は1つ、問い合わせ1件あたりにいくらかかったか、です。Meta広告は表示回数・反応・問い合わせまで残るので、ここを計算できます。撒いた枚数しか分からないチラシとの一番の違いです。

計算は簡単です。使った広告費を、その期間の問い合わせ件数で割ります。1万円で5件なら1件2,000円。これを、チラシでの1件あたりの費用と並べます。チラシが1件3,000円かかっていて、広告が2,000円なら、広告のほうが安く客を呼べています。

見る数字計算のしかた判断
問い合わせ件数電話・LINE・予約の合計を記録2週間で何件来たか
1件あたりの費用広告費 ÷ 問い合わせ件数例:1万円÷5件=2,000円
チラシとの比較チラシの1件あたりと並べる安いほうに予算を回す
来店・成約問い合わせのうち何件が入庫したか問い合わせの質も合わせて見る

問い合わせを数えるには、広告から電話・LINE・予約のどこへ誘導したかを決めておく必要があります。「広告を見て」とひと言聞く、専用のLINEに集めるなど、件数を取りこぼさない受け方を先に用意しておきます。

小さく試す ― 2週間の出し方

ここまでの4点をそのまま順番にすれば、最初の広告が出せます。難しい設定は要りません。まず1本、小さく出して、数字を見るところまでやってみてください。

最初の2週間でやること
  1. 配信先を絞る:店を中心に半径3〜5km、年代は40〜60代から。来店客の住所で商圏を確かめる。
  2. 用件を1つ選ぶ:今の季節にいちばん需要のある用件(車検予約、タイヤなど)を1本に。
  3. 写真を1〜2枚用意:店のピットやスタッフの実写。次の動き(電話・LINE)を1つだけ書く。
  4. 予算を決める:1日500〜1,000円、期間2週間。上限を超えて使われない。
  5. 件数を記録する:問い合わせを数え、1件あたりの費用を出す。チラシと比べて続けるか決める。

2週間後、1件あたりの費用がチラシより安ければ、同じ設定で予算を上げて続けます。高ければ、配信先か写真か用件のどれかを直して、もう一度2週間出します。小さく出して数字を見て直す、を回せるのがSNS広告の強みです。広告で呼び込んだ人が問い合わせまで進むかは、受け皿のホームページにもかかっています。チラシ予算をWebへ振り替えるかどうかは、チラシとWeb広告の費用対効果でまとめました。

よくある質問

SNS広告は近所だけに出せますか。
出せます。Meta(Instagram・Facebook)広告は地図にピンを置き、その中心から半径を1kmから80kmまで指定して配信先を絞れます。店から半径3〜5kmといった商圏だけに出し、遠くの来ない人には出さない設定が、整備・車検店には向いています。
チラシとSNS広告はどう違いますか。
チラシは配った枚数とエリアが固定で、誰が見たか・何件つながったかが分かりません。SNS広告は配信先・予算を途中で変えられ、表示回数・反応・問い合わせまで数字で追えます。撒いて終わりのチラシに対し、SNS広告は小さく出して数字を見て直す、を回せます。
予算はいくらから始めればいいですか。
1日数百円から設定でき、上限を決めればそれ以上は使われません。最初は1日500〜1,000円ほどを2週間出し、問い合わせが何件、1件あたりいくらかかったかを見ます。それがチラシの1件あたりの費用と比べて見合うかで、続けるか・止めるかを決めます。
うちの客層はInstagramを見ていますか。
総務省の令和6年度調査では、Instagramの利用率は40代で約67%、50代で約53%、LINEは60代でも91%です。車検・整備の主な客である40〜60代も、相当数がInstagramかLINE経由のFacebookを使っています。同じ予算で配信先がInstagramとFacebookの両方に広がる点も、Meta広告を選ぶ理由になります。
出典(取得日:2026年6月4日)
  1. 総務省「令和7年版 情報通信白書」コミュニケーションツール・SNS(2024年のLINE利用率94.9%・60代91.1%、Instagram全体約半数・40代約67%・50代約53%)
    https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r07/html/nd111120.html
  2. Meta「ターゲット地域について」Metaビジネスヘルプセンター(地図のピンを中心に半径1〜80kmで配信先を指定できる)
    https://www.facebook.com/business/help/202297959811696
  3. Meta「Meta広告マネージャの『来店数の増加』の目的について」Metaビジネスヘルプセンター(実店舗の来店を目的に近隣へ配信する機能)
    https://www.facebook.com/business/help/175683976191028

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